オブラブイベント

『オブジェクト倶楽部 2005クリスマスイベント』に参加したので、レポートを書いてみる。

■ イベント詳細

イベント名 第5弾 オブジェクト倶楽部 2005クリスマスイベント
~プロジェクトを成功させる7つのカギ~
日時 2005年12月16日(金)
主催 オブジェクト倶楽部
場所 国立オリンピック記念青少年総合センター
詳細 http://www.objectclub.jp/event/2005christmas/

■ 出発

朝。朝一番の空港への高速バスに乗るべく、雪道を車で移動。その途中、道を横断してふさぐ格好で大型トラックがスタックしていた。引き返して遠回りする羽目になり、バスに乗り遅れそうに。
空港への高速バスは雪による渋滞で、30分遅れ。朝一番の飛行機の出発予定時刻を過ぎて空港に到着する破目に。
でも飛行機は、雪でもっと遅れていたので乗れてしまうのであった。
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飛行機は50分遅れで羽田に到着した。空を見ると、嘘のように晴れている。東京には冬がない、と私は思った。
電車で、会場の「国立オリンピック記念青少年総合センター」へ向かう。

■ 参加内容

会場に入ってみると、大勢の人。何でも300人くらいの参加者だとか。
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オープニング with 全員参加型ワークショップ (オブ LOVE ワールド カフェ)『プロジェクト成功のカギ~現場からの声に耳をすませ~』には間に合わず。
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参加するたびに感じることだが、このイベントは、ただ聴衆になって聴いていればよい、というものでなく、参加型のイベントであるらしい。つまり、積極的に加わっていくことで多くのことが学べるようになっているようだ。
そしてこの日、後で気付いたことなのだが、どうもオープニング トークを聴くことが、モチベーションをあげるのにとても大切なようなのだ。オープニング トークによって、参加する体勢にスムーズに入れる。だから、今回オープニング トークに間に合わなかったのはとても痛かった。

  • 基調講演 『ソフトウェアの生産性と品質を向上させる鍵は何か?』
    株式会社富士通総研 前川 徹 氏

    前川 氏 のこのお話は、北陸ソフトウェア技術者ネットワーク (Hose-net) 創立イベントで一度伺っている。
    ※ そのときのレポートは、こちら
    データが少し更新されていたが、ほぼ同じ内容だった。
    内容は、ウォーターフォール駄目、優秀な技術者に正当な報酬が必要、ユーザー側にも問題がある、というもの。
    具体的なデータによる説明は、さすがに学術的で、説得力がある。

  • 『マインドマップとUMLによる要求分析~JUDEデモライブ~』
    株式会社永和システムマネジメント 平鍋 健児 氏、懸田 剛 氏
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    「図書館システム」の要求分析を、Jude のマインドマップを使って行う、というモデリング ライブ。Jude 内でマインドマップからユースケース図とクラス図に連携させる。
    ライブ感があって、とても楽しかった。
    平鍋氏が、マインドマップを書いていく過程を見ることで、意図とそれをマインドマップで表現する方法がわかってよかった。どのように考え、どのように表現するのか、といった点だ。
    また、Jude の使い方に関しても勉強になった。
    手書きマインドマップでメモを取りながら聴いていたのは言うまでもない。

  • 『モデリングバトル』
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    「このイベントの受付業務」というお題に従って三組の方々がそれぞれのモデルを発表し、その優劣を競うというもの。
    ※ 参考ページはこちら
    他人のモデルを見て、その意図を聴くのは勉強になる、と思った。
    最後に師範代といわれる方々からの短いコメントが発表されたが、これが一番ためになった。
    ※ 参考ページはこちら
    モデリングには、以下のようなことが大切だと思った。

    • モデルというのは或る視点から、ものごとを捕らえたものなので、どのような視点でモデリングを行うか、ということが大切
    • どの範囲をモデル化するのか、モデル化する部分とモデルに入れない部分の境界がはっきりしていることが大切
    • モデリングの意図が明確であることが大切
  • 『全員参加型ワークショップ (オブ LOVE ワールドカフェ)』

    新しい試み。

    1. 参加者を四、五人のグループに分け、各グループでテーブルを囲み、決められたテーマに沿って話をする。
    2. テーブル上の大きな紙に、好きなようにアイディアを書き留める。
    3. 一定の時間ごとに、ホスト役としてのひとりを残して、別のテーブルに移動する。テーマを変えて、話を続ける。

    オブジェクト倶楽部のイベントでは、毎回こうした新しい試みがある。
    良いものというのは、いつだってどこかしら変化し続けるものなのだと改めて思った。

  • 『ライトニング トークス』
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    8人のトーカーが出演。これは素晴らしかった。
    出演された方が、「アウトプットすることで、より多くのことが得られた」と感想を述べられていた。私もこれまで何回かオブジェクト倶楽部のイベント等でライトニング トークスをやってみたが、そのときの感想とまさに同じだ。
    私は、今回は応募しなかったが、ライトニング トークスはどんどんレベルアップしていて、とてもエキサイティングだ。

    印象に残ったキーワード:

    • ニコニコ カレンダー ― 異常 (不良ではないが正常でない) の見える化ツールで且つ楽しい、というところが素晴らしい
    • マジカ (MagiCa) ― 初めて知った
    • 楽しいから笑うのでなく笑うから楽しい ― これは以前から思っていたことで同意
    • XPairChange ― 5分の動画というアイディアを実行してしまうところがすごい!
    • ゴーイング コンサーン ― 継続価値という考え方は刺激的だった
  • 懇親会

    今回は、すごい人数だった。200人くらい。参加率が高い。
    再会できた多くの知人とイベントの感想を言い合ったり、技術の話をしたり。実に楽しい。
    今回は、来れなかった知人から、オフラインで紹介していただいた方と初めてお会いしてお話したりできた。こうして輪が広がっていくのも楽しみ。
    私もやっていたのだが、「鈴ひも」という謎の道具が流行っていたのが面白かった。「腰リール」や「ジャグリング」も流行っていた。
    皆、先ずは試してみる、という態度を持っている。先入観に囚われていない。いきなり否定から入るのでなく、受け入れてみる、という態度。これは素晴らしい。

  • 二次会

    会場の近くのおでん屋で二次会。ここもすごい人口密度。荷物の置き場がなくなってしまったほど。
    皆、最近の技術的な興味について話し出すと止まらない。熱い人たちだ。

■ 帰り

さて、翌朝。各部屋にパソコンがあってインターネットに繋げられるホテルであったため、帰りの飛行機 (ANA) にオンラインでチェック インしようすると、「現在搭乗手続きを一時中止しております」と表記。
羽田空港にいってみると、雪のため欠航するかも知れないとのことだった。
やがて、「飛ぶには飛ぶが、着陸できなかったら引き返す、という条件で乗るか」ということになり、羽田を後にした。
東京は晴れていたのだが、
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小松空港あたりまで飛んでくると、窓の外は分厚い雪雲で真っ白だ。雲の中に突然稲妻が走る。ひどく揺れた。空港の除雪作業のタイミングに合わせて降りるので、準備ができるまで、小松上空を回るとのこと。
やがて雪雲の下に出ると、かなりの低空飛行で、小松の滑走路に降りた。滑走路には雪が積もっている。
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「雪雲がかなり低く、着陸可能か或るいは引き返すか五分五分だったが、なんとか雲の隙間から着陸することができた」と機長からアナウンスがあった。
福井に帰り着いてみると、相変わらずの積雪だった。
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