煙草をやめた記念日

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「パパいつ煙草止めるの? って息子が聞いたから 十月四日は禁煙記念日」
私は、二十歳のときから十年以上、喫煙者だった。自分に煙草は必要不可欠なものだと、何時からか思い込んでいた。
六年前の十月四日に、或る出来事から「煙草を止めたい」と思った。そのときから私は非喫煙者に戻った。
私の場合、断煙はとても楽だった。
よく「禁煙するのは大変」という人がいるが、私にはその気持ちはよく判らない。
自分が勝手に自分の希望する状態になっているというのに、何について我慢をするというのだろう。今でもそれはとても不思議だ。
煙草を止めること自体は簡単だ。煙草を吸わないこと自体は、勿論今生まれた赤ん坊にだってできる。そして、煙草の場合、禁断症状だって殆どないのだから。
私は煙草を止めた瞬間から完全に煙草が欲しくなくなった。それ以来、人が吸っているのを見て羨ましくなり一本欲しくなる、というようなことも一度も感じていない。
# だって、非喫煙者は喫煙を羨ましがったりしない。
他人が「本当は煙草を止めたいんだけど、止められない」というのを聞いたことがあるが、私の場合、そういう時期はなかった。
単純な私にとっては、「止めたい=止める」でしかなく、「止めたいけど止められない」なんて、なんでそんな複雑なことになってしまうのか、よく分からない。「止めるのは自分の勝手なのだから、本当に止めたいんだったら止めればいいだけでは?」と思ってしまうのだ。

生活

Posted by Fujiwo